パン粉のおはなし


  私たちの食生活に馴染みの深いパン粉は、フライ用のコロモに、コロッケに、ハンバーグの練り込み用に、食品工場で、家庭でレストランで昔から広く使用され親しまれて来ました。パン粉が現在のような品質になるまで長い歴史があり、パン粉を利用した食品は、ドイツ料理であるウィンナーシュニツェルに源を発し、その後、日本式の洋食として日本独特のパン粉が出来上がりました。
 パン粉の品質の流れは大きく分けて、戦前と戦後に大別されます。戦前は食パンを調理する人が手でパンをほぐしてフルイ(丸い金網かなあみの選別器)で選別して粒子を揃えて使用していました。乾燥方法は、天日てんぴ乾燥により生産されておりました。現在のパン粉のような形態で工業的に生産・市販されていませんでした。
 戦後、フライ食品が食生活の洋風化によって目立って多くなり、食パンの製造技術を生かして良質で風味のよい現在のパン粉が製造されるようになりました。
 急速に伸びたのは昭和34年~35年で製造設備の大型化が進み、昭和40年頃より冷凍食品が市場に出回り始め45年頃より急速な発展を見るに至りました。
 冷凍食品に大量に使用される事により、微生物びせいぶつコントロ-ルが品質上の重要な問題になりました。これを無視しては企業として成り立たなくなり、大型化と共に衛生的で近代化された工場で生産されるようになりました。
 パン粉の焼き上げ方法も食パンと同じ焙焼式ばいしょうしきとパン粉独特の電極式でんきょくしき、さらに高周波こうしゅうはで焼き上げたブレダーパン粉などがあります。
               



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